1.巻頭雑感
年頭にあたって
2003年 明けましておめでとうございます。
皆様にとりまして、この1年最良の年になりますよう心より祈念申し上げます。
また、年末年始は曜日のタイミングもよろしく、9日間の大型連休となりました。皆様には良いお年をお迎えになられたことと思います。
さて、昨年当館は創設30周年の節目を迎え、記念式典・祝賀会を始め、様様な事業を行うことができました。
記念誌発行、情報機器整備(点字プリンター)、ホームページの開設など、資料作成・情報システムの整備がなされました。 これも平素より当館事業推進に対する皆様方のご支援・ご協力の賜物だと衷心より感謝申し上げます。
明けて2003年、情報はデジタル化に向かって進んでおります。すでにカセットテープの雑誌が廃刊になったり、これまでの録音図書をCDに吹き替える作業が行われるなど、情報はデジタル社会に着々と移行されてまいります。
職員の技術向上はもちろん、機器整備を進めながら県内視覚障害者情報提供施設の中核としてスタッフ一同邁進してまいります。どうぞ本年も宜しくお願い申し上げます。
館長 知花光英
2.新刊紹介
点字図書
NDC | 書名 | 著者名 | 巻数 | 内容 |
092 | 沖縄にとろける | 下川裕治 | 3 | 沖縄カツどんはチャンポンだったか。沖縄式自動販売機、裏街道をゆく、非合法島豆腐、沖縄の島々に君臨す・・。ふと気がつくと沖縄を歩いている著者の沖縄に「とろける」エッセイ。 |
094 | 今日もあまはいくまはい | 平川宗隆 | 2 | 賠償金、猫の苦情、犬の苦情、カマボコ事件・・等、過去に勤務したことのある南部保健所や県環境保健部において、実際に自分で取り扱った事例と中央保健所の平成10年度から13年度までの3年間の苦情処理簿を柱として、その中から興味のある事例をエッセイ風にまとめたもの。 |
121 | 日本人の心と出会う | 相良亮 | 4 | 「大いなるもの」への思いと心情の純粋さ、古代の「清く明るき心」、中世の「正直」、近世の「誠」、今日の「誠実」へと、脈々と流れる日本人の心の原点に立ち戻る。いま、その伝統といかに向き合うか。 |
210 | おはなし歴史風土記5 秋田県 | 歴史教育者研究会 | 2 | 石の輪のお墓、もえる秋田城など、他(目次より) |
210 | おはなし歴史風土記14 神奈川県 | 歴史教育者研究会 | 2 | ふしぎな人骨、いざ鎌倉など、他(目次より) |
491 | ここがおかしい菌の常識 | 青木皐 | 3 | 人は自分だけには菌が寄りつかないように抗菌グッズで武装するが、体の表面にいる常在菌や腸内細菌等に守られ、助けられて生きている。菌とは何か、上手な菌とのつきあい方、安心の対策法などを解説する。 |
519 | いのちの樹の下で | 子安美知子 | 2 | 地球の未来を案じながら、しかし子どもたちに明るい夢を広げてみせ、生きる力の種を蒔き続けたカーソンとエンデ。「モモ」「センス・オブ・ワンダー」のメッセージを21世紀の母と子に伝える。 |
596 | 小林久美子の三つ星レストラン | 小林久美子 | 1 | 良いマナーは国々の文化によって異なります。グローバル化する今日の世界においてもマナーの違いを心得ておくと、外国を旅して戸惑うことはありません。他国の文化を理解し、それに対応するにはどうしたらよいかについて大事なことを教えています。 |
779 | 生意気 | 大橋巨泉 | 4 | 戦争が終わった焼け跡で、少年巨泉は日記を書き始めた。夢しかなかった世代を代表する日記。 |
801 | 戦後「翻訳」風雲緑 | 宮田昇 | 3 | 戦後しばらくの翻訳者たちには奇才、奇行の目立つ人が多く、逸話は事足りるほど多くある・・。中桐雅夫、田村隆一、鮎川信夫、高橋豊、宇野利泰など人間的魅力溢れる翻訳者たちの逸話を元編集者が語る。 |
913 | 大陸の細道 | 木山捷平 | 4 | 戦争の旗色も悪くなりすぎた昭和19年に、満州国農地開発公社の広報嘱託となった男が猛烈な寒冷気候で喘息に悩みながら、ソ連進攻に脅え、仲間と淡い関係を結び、難民の混乱に巻き込まれ、ただ疲弊混乱のままに何の成果もなく敗戦を迎えて行商などを始める。 |
933 | クワイ河収容所 | アーネスト・ゴードン | 7 | 英空軍将校として第二次世界大戦に参加した著者は旧日本軍の捕虜に。捕慮収容所でキリスト教に目覚め、戦後神学を学び長老派牧師になった。収容所での旧日本軍の行為を許すに至った気持ちが記されている。 |
940 | ゲーテさん こんばんは | 池内紀 | 3 | あまりに偉大なゲーテの面目を画期的に一新したゲーテへといざなう格好の入門書。ゲーテの描いた絵など図版カットを多数収録する。 |
テープ図書
NDC | 書名 | 著者名 | 巻数 | 内容 |
091 | カミングヮ | 長嶺伊佐緒 | 5 | 「わかっていることは良い家は人間の治癒力を高めて悪い家は心身共に不健康にするということだけです。」蘇った沖縄の家相見・長嶺伊佐緒が語る |
092 | 琉球歴史の謎とロマン その1 | 亀島清 | 2 | 琉球王朝や首里城は、いつ・だれが・どのようにして造ったのか? |
092 | 沖縄人はどこから来たか | 安里進 | 5 | 考古学と形質人類学の専門家が、現日本人やアイヌとの関係、湊川人との関係を探るホットな対談と論考集。 |
092 | 沖縄の素顔 | 新崎盛暉 | 12 | 沖縄県議会で排除を求める陳情が採決された一坪反戦地主の新崎さんが編集し、一坪反戦地主も執筆者に名を連ねる本。 |
094 | 今日もあまはいくまはい | 平川宗隆 | 2 | 衛生監視員の苦情処理簿より。 |
099 | 明けもどろ 下 | 伊江朝雄 | 6 | 琉球尚貞王一代記。 |
159 | 幸福な人生をおくる思考術 | ロバート・J・レンケ | 1 | 特別な内容はありません。ですが、当たり前すぎてすぐに忘れてしまうものばかりです。必要な時に思い出すために。運や環境に頼らず手に入れる幸福への方法53。 |
289 | 重光葵 | 重光葵 | 9 | 昭和初期から戦争終結時にかけての外交官。中国公使在任中、満州事変、上海事変が勃発。事態の収拾に奔走するが、軍の圧力に抗しきれなかった。戦後は衆議院議員や民主党副総裁をへて、鳩山一郎内閣に副総理・外相として入閣。 |
289 | 田中正造 | 田中正造 | 5 | 足尾鉱毒問題に生涯を捧げた明治期の政治家、社会運動家。自由民権運動に参加。栃木県議をへて、第1回総選挙で衆議院議員に当選。以後、鉱毒問題に取り組むも効無く、明治34年には、辞職して天皇に直訴したことで知られる。 |
289 | 前島密 | 前島密 | 8 | 日本の郵便制度の父。明治維新後、渡英して郵便制度を学び、「郵便」「切手」などの名称を定め、郵便事業を創始した。晩年は実業界に入り、北越鉄道、石狩石灰などの要職につく。国学改良論者でもあった。 |
367 | 虐待の心理学 | 和田秀樹 | 3 | わが子を愛せない親の精神病理。虐待のメカニズム、歴史的考察、アメリカの現状、人格的問題、育児環境問題、叱ることと虐待の違いなど、沢山の情報がぎっしりと詰まっている。 |
490 | こころ上手に生きる | 日野原重明 | 3 | 病むこと、看取ることの人の生から学ぶこと。 |
916 | サイパンの戦いと少年 | 宮城信昇 | 3 | ぼくの右手はちぎれた。サイパンにも沖縄と同じいくさがあった。お父ちゃんとお母ちゃんがやられた。 |
933 | 長い家路 上 | ダニエル・スティール | 6 | 両親の間になにがあったのか? 幼い少女を待ち受けていたのは壮絶な虐待だった。母性の喪失と増え続ける家庭内暴力。現代社会が抱える問題に光を当てながら、女心と禁断の恋を描く。 |
933 | 「レインボウズ・エンド」亭の大いなる幻影 | マーサ・グライムズ | 12 | 朝もやにけぶる古代遺跡の穴ぼこで息絶えていた女性、そして別の日・別の町でさらに2人の女性が急死した。一見なんの関連もなさそうな3人の死を結ぶ1本の線が…。 |
CD図書
NDC | 書名 | 著者名 | 巻数 |
092 | 素顔の伊波普猷 | 比嘉美津子 | 1 |
094 | 対談 長寿の邦 | 長寿対談刊行委員会 | 1 |
913 | 春画 | 椎名誠 | 1 |
914 | 言っていいこと 悪いこと | 永六輔 | 1 |
914 | 寂聴生きいき帖 | 瀬戸内寂聴 | 1 |
4.あとがき
明けましておめでとうございます。
1年の計は元旦にあり…と申しますが、皆様お元気で新しい年をお迎えになられたでしょうか?
ポカポカ春を思わせるような暖かい日が続いておりますが、この陽気とは裏腹に巷ではインフルエンザが大流行。
私の周りをみまわしてもゴホンゴホン、鼻もズルズルー多いようです。
どうぞこの流行の波にだけは乗らないように、くれぐれもご自愛下さいませ
武村厚子